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紫黒米

「式部糯」の籾 (上) と玄米 (下)

「式部糯」の籾 (上) と玄米 (下)

青森県での生産量等

青森県での作付面積「式部糯」1 ha (令和4年推定値)

栄養成分

「紫の君」玄米100 g
エネルギー 356 kcal,水分 14.6 g,タンパク質 7.4 g,脂質 3.5 g,炭水化物 73.0 g,灰分 1.5 g,リン 356 mg,鉄 1.16 mg,カルシウム 12.8 mg,カリウム 292 mg,マグネシウム 135 mg,ビタミンB1 0.4 mg,ビタミンB2 0.09 mg,アントシアニジン※1 0.26 g,タンニン※2 0.38 g
「式部糯」玄米100 g
エネルギー 354 kcal,水分 15.0 g,タンパク質 7.7 g,脂質 3.4 g,炭水化物 72.5 g,灰分 1.4 g,リン 342 mg,鉄 1.18 mg,カルシウム 13.5 mg,カリウム 272 mg,マグネシウム 137 mg,ビタミンB1 0.45 mg,ビタミンB2 0.09 mg,アントシアニジン※1 0.28 g,タンニン※2 0.38 g
(分析値、出典:青森県農林水産部農産園芸課)
※1: アントシアニンから糖などが外れた骨格部分。※2: ポリフェノールの一種。

特性

イネは、イネ科イネ属に属する一年草で、澱粉の性質により、粳 (うるち) 種と糯 (もち) 種に分類されます。
紫黒米は有色米の一つで、古代米としても知られています。玄米に紫色の色素を含むのが特徴で、玄米の皮 (ぬか層) にポリフェノールの一種であるアントシアニン類を含むため、紫色をしています。
青森県の気象に適する紫黒米には、青森県農林総合研究センターで育成したもちの「式部糯」のという品種があります。

主な機能

栄養機能 (エネルギー源としての糖質),感覚機能 (色を楽しむ等),抗酸化作用

機能性成分

アントシアニン

アントシアニンは抗酸化作用を有するフラボノイドの一種で、天然には多くの種類があります。赤から紫色の色素成分でもあり、pHによって色調が変化する特性があります。紫黒米のほか、ブドウの果皮やブルーベリーなど多様な植物に含まれています。
紫黒米には、シアニジン3-グルコシドが含まれているといわれています (別府大学短期大学部紀要, 2001年)。ロドプシンという色素の再合成への関与や、抗酸化作用がある成分があるといわれています。

利活用、応用の方法、用途など

紫黒米のアントシアニンを有効に活用するためには、ぬか層を有した状態、いわゆる玄米として利用するか、色素成分を抽出する必要があります。色を楽しむためには、玄米のまま白米に混ぜて炊きます。
米粉は、白玉粉と同様に非常に扱いやすく、簡単に餅にすることができるので、玄米を製粉し、お菓子や麺類など加工にも利用されています。
玄米として食べるときの問題点 (ぬかの硬さや臭い等) を解決するための調理法も弘前大学で研究されており、紫黒米を赤飯の小豆の代替品として使用する場合の最適な割合や食味改善方法が発表されています。

研究機関

国立大学法人弘前大学 弘前大学研究・イノベーション推進機構
青森県弘前市文京町1
TEL:0172-39-3911
地方独立行政法人 青森県産業技術センター 農林総合研究所
〒030-0142 青森県黒石市田中82-9
TEL:0172-52-4346 FAX:0172-52-4399

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