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ガマズミ

ガマズミ果実

ガマズミ果実

ガマズミ (樹木)

ガマズミ (樹木)

学名

Viburnum dilatatum Thunb

青森県での生産量等

収穫量 5トン (令和6年推測値)

栄養成分

可食部 100 g当たり
[果汁] 水分 91.5 g,タンパク質 0.1 g,脂肪 0.1 g,炭水化物 7.9 g,灰分 0.4 g,総ポリフェノール 445 mg
[果肉皮粉末] 水分 4.5 g,タンパク質 5.3 g,脂質 3.8 g,炭水化物 24.8 g,灰分 1.8 g,食物繊維 59.8 g,総ポリフェール 353 mg
(分析値)

特性

レンプクソウ科ガマズミ属の落葉低木で、日本全国の丘陵地帯に自生し、晩秋に赤くなる果実を食すことができます。棲息する気候に応じて多数の種類があり、結実しないものもあります。
青森県三八地域には元々ガマズミが多く自生しており、山で狩りをするマタギが冬の山中で見つけると喜んで食べたという言い伝えがあります。現在の生産者も「食べていると体調が良い」という実感を得ています。
独特の酸味が強いのが特徴で、その原因は豊富なビタミンCとリンゴ酸です。
種が大きく硬いため、果汁飲料や果汁の加工品が主流になっています。果汁は健康志向飲料として扱われていますが、その搾汁残渣から食物繊維とポリフェノールが豊富な粉末素材も開発されています。

主な機能

抗酸化作用,α-グルコシダーゼ阻害作用が期待されます

機能性成分

ポリフェノール

ポリフェノールは分子内に複数のフェノール性水酸基を有する化合物の総称で、ほとんどの植物に含まれており、色素や渋味・苦味などに関与しています。抗酸化作用をもつ物質が多く、成分によって多様な生理活性が明らかにされています。
ガマズミは総ポリフェノール含量が高く、果汁中濃度は赤ワインに匹敵します。その中でも多く含まれるのがアントシアニン類とクロロゲン酸類です。

アントシアニン

アントシアニンは、抗酸化作用を有するフラボノイドの一種で、多くの種類があります。赤〜紫色の色素成分で、pHによって色調が変化する特徴があります。
ガマズミ果実のアントシアニンは、シアニジン3-サンブビオシドとシアニジン3-グルコシドです。シアニジン3-グルコシドはぶどうやブルーベリーに含まれている一般的なアントシアニンですが、シアニジン3-サンブビオシドは一部の植物にしかないガマズミ特有のアントシアニンです。

クロロゲン酸

クロロゲン酸類は、カフェ酸にキナ酸が結合したポリフェノールの一種で、5-カフェオイルキナ酸がクロロゲン酸と呼ばれ、抗酸化作用があり、コーヒー豆に豊富に含まれています。この他に、同じ骨格を有する類縁体が存在します。
ガマズミ果実に含まれるポリフェノール成分で最も多いのがクロロゲン酸です。他にメチル化したクロロゲン酸も含まれます。

ビタミンC (アスコルビン酸)

ビタミンCはプロリンを水酸化することでコラーゲンの生成に関わっており、皮膚や粘膜の健康維持に必要な水溶性のビタミン※1です。したがって、ビタミンCが欠乏するとコラーゲン生成が減少して組織が脆くなり、出血しやすくなります (壊血病)。また、抗酸化作用 があります。
ガマズミにはレモンの4倍のビタミンCが含まれます。
※1: ビタミンは体の調子を整えるのに欠かせない栄養素で、13種類あり、それぞれ体内での働きが異なります。これらは各ビタミンの定められた量を含んでいれば、栄養機能食品として表示することができます。

カリウム

カリウムはミネラル※2の1つで、主に細胞内液に分布し、神経伝達などで重要な役割を果たしています。また、塩分の摂りすぎでナトリウムが過剰になり、体内水分量を増やすため高血圧の原因の1つとされていますが、カリウムはナトリウムの排泄を促すことから、カリウムは高血圧の予防に有用です。カリウムの1日の摂取量は3.5 gが望ましいとされています。
ガマズミ果汁100 gにはカリウムが250 mg、果肉皮粉末100 gには580 mg含まれ ています。これはりんごの2.3倍および5.3倍であり、生果実ではザクロと同等、乾物では ナツメヤシと同等です。
※2: ミネラルは五大栄養素の1つで、骨や歯など身体の構成成分になるとともに、体の調子を整える働きがあります。「無機質」ともいいます。栄養素として必須のミネラルは13種類あり、食事摂取基準ではナトリウム,カリウム,カルシウム,マグネシウム,リンが多量ミネラル、鉄,亜鉛,銅,マンガン,ヨウ素,セレン,クロム,モリブデンが微量ミネラルと定められています。

食物繊維

食物繊維はほとんど消化吸収されないので、体を構成する成分やエネルギーにはなりませんが、便通の改善,腸内の有害物質やコレステロールなどの排出を促進し、腸内細菌叢の改善等の働きがあることから、第6の栄養素ともいわれています。
ガマズミ果肉皮粉末には炭水化物が多く、しかも粉末全体の約60%を食物繊維が占めています。これは食品全体の中でキクラゲに次いで5番目に多い含量です。

ケルセチンとケルセチン配糖体

ケルセチンといくつかのケルセチン配糖体は、抗酸化作用の他、抗アレルギー作用,膵リパーゼ阻害活性などが報告されています。

利活用、応用の方法、用途など

生食も可能ですが種子が大きいため食べづらく、また、ある程度の糖度まで熟すと果実が軟らかくなりつぶれやすいので、あまり実用的ではありません。そのため、歩留まり良く果汁を搾り利用しています。
果汁は粉末化が難しいですが、果肉皮を分離する技術開発により、固形素材としても利用できるようになりました。

研究機関

国立大学法人弘前大学 弘前大学研究・イノベーション推進機構
青森県弘前市文京町1
TEL:0172-39-3911

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