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ホタテガイ

ホタテガイ

ホタテガイ

ホタテガイ

ホタテガイ

学名

Patinopecten yessoensis

青森県での生産量等

漁獲量  
稚貝 2,757トン、半生貝 67,704トン、新貝 12,999トン、成貝 15,691トン、全国一位
(出典:令和元年 青森県海面漁業に関する調査結果書(属地調査年報))
主な生産地:平内町、むつ市、外ヶ浜町

栄養成分

可食部100g当たり(生)
エネルギー 66Kcal、水分 82.3g、蛋白質 13.5g、脂質 0.9g、炭水化物 1.5g、灰分 1.8g、ナトリウム 310mg、カリウム 310mg、亜鉛 2.7mg
(出典:日本食品標準成分表(八訂)増補2023年)

特性

ホタテガイは、軟体動物門・二枚貝綱・翼形亜綱・カキ目のイタヤガイ科に分類され、帆立貝・車渠・海扇などの表記が使われてきた。
名の起こりは、和漢三才図会(1716年、寺島良安編)にみられ、帆を立てて走る様を模して「帆立蛤」と名付けたとの記載がある。

生産は北日本が中心となっており、青森県は、北海道と共に主要な産地となっている。

青森県において主要な産地となっている陸奥湾の面積は、約16.6万ヘクタール(ほぼ大阪府と同じ広さ)で湾中央部を除き、沿岸一帯がほたて漁場になっている。
陸奥湾の生産は、昭和49年までは増養殖技術の開発で、目覚しい生産増加を示したが、その後、昭和50年に大量異常へい死が起り、生産量が減少した。
しかし、適正養殖管理の普及により昭和53年から再び増加をみせており、昭和58年からは、生産金額においても100億円を突破し、現在は水揚げ量で年間10万トン前後に達しており、「大型・良質貝づくり」を推進している。

ホタテガイは、他の貝類と比較して、タンパク質含有率が高く、高タンパク低脂肪な食品である。その味は、甘く旨味にとみ、ヨーロッパやアメリカ等の人々にも、高級食材として好まれている。

主な機能

栄養効果が期待できる成分
心臓や神経の機能保全に効果があるビタミンB1、コレステロールを減少させるといわれているタウリン、睡眠の質を向上させるといわれるグリシン
また、蒸煮して得られるホタテガイのグリコーゲンに、抗腫瘍活性があるとの報告もなされている。

機能性成分

タンパク質

五大栄養素の1つであるたんぱく質は、筋肉・内臓・皮膚・爪・毛髪など人の体のいろいろな部分を作るのに欠かせない栄養素で、多数連結したアミノ酸からできている。
ホタテガイは高タンパク質低脂肪な食品である。

ビタミンB1

五大栄養素の1つであるビタミンは体の調子を整えるのに欠かせない栄養素で、13種類あり、種類によって体の中での働きが異なる。
ビタミンB1は、水溶性ビタミンで、尿などに排出されやすく、体の中にためておくことができないので、必要な量を毎日とることが大切。

タウリン

含硫アミノ酸であるタウリンには、血圧降下やコレステロール低下など様々な健康機能が知られている。
タウリンは貝類をはじめ魚介類に多量存在する。

グリコーゲン

ホタテガイを蒸煮して得られる煮汁には強い抗腫瘍活性を持つ特殊なグリコーゲンが含まれている。しかし、別の方法で抽出したグリコーゲン、あるいは他の食材から抽出したグリコーゲンの抗腫瘍活性は低かった。

セラミド化合物

セラミドは脂質の1つで、細胞膜を構成する主成分。水分の蒸発を防ぐ効果がある。

貝類は、セラミド化合物であるスフィンゴリン脂質の含有量が多い。

研究により、貝類におけるスフィンゴリン脂質(セラミド化合物)の含有量は、特に、ホスホノ脂質において極めて高く、スフィンゴ脂質全体の60~90%にも及んでいることを明らかとし、それらの化学構造解析を行った。

スフィンゴ脂質のようなセラミド化合物は化粧品として需要が高いが、天然には極めて少ないため,化学合成されたものや、低濃度で効率のそれほど長くない植物由来のセレブロシド等が利用されているのが現状である。

よって、貝類の廃棄部位は、バイオリサイクル素材として有望な材料であると考えられる。

利活用、応用の方法、用途など

生(刺し身)のほか、ボイル、干す、焼くなど。和・洋・中を問わない。

廃棄部位も、バイオリサイクル素材として有望な材料であると考えられている。

研究機関

地方独立行政法人 青森県産業技術センター 食品総合研究所
青森県八戸市築港街2-10
TEL:0178-33-1347
FAX:0178-33-0321

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