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ナガイモ

ナガイモ

ナガイモ

ナガイモ

ナガイモ

学名

Dioscorea batatas

青森県での生産量等

収穫量 56,400トン 全国2位(出典:農林水産省 令和3年産野菜生産出荷統計)(指定野菜(秋冬野菜等)及び指定野菜に準ずる野菜の作付面積、収穫量及び出荷量)
主な生産地:東北町、十和田市、三沢市

栄養成分

可食部100g当たり(生)
エネルギー 64Kcal、水分 82.6g、蛋白質 2.2g、脂質 0.3g、炭水化物 13.9g、灰分 1.0g、亜鉛 0.3mg、カリウム 430mg、食物繊維総量 1.0g
(出典:日本食品標準成分表 (八訂)増補2023年)

特性

ナガイモは、ヤマノイモ科ヤマノイモ属に属するヤマイモの一種で、原産地は中国。ヤマノイモは、日本での分布からナガイモ、ジネンジョ、ダイジョに大別される。
ナガイモは本州と北海道の各地で栽培され、収穫までに1~3年かかる。大産地の北海道や青森県ではオガクズを充填した段ボール箱に入れて出荷される。
アミラーゼなどの消化酵素を含むことから生食できる唯一のイモとして、古くから消化促進、滋養強壮に良い食べ物として食されてきた。また、漢方でも「山薬」として強精・糖尿病・心臓病等に効果があるとして利用されている。
ディオスコリンAというタンパク質成分には、抗インフルエンザウイルス活性があり、非常に少量でインフルエンザ感染を予防できると見られている。胃腸薬によく含まれるジアスターゼという成分があり、胃もたれや胸やけにも効果がある。
ナガイモの皮をむいたり擦ったりすると手がかゆくなることがあるが、これは、皮付近に存在していたシュウ酸カルシウムの影響。シュウ酸カルシウムは酸にとても弱いという性質を持っているので、酢やレモン汁で軽く洗い流すとかゆみがおさまる。

主な機能

抗インフルエンザウィルス活性作用、整胃作用、消化促進作用、滋養強壮、新陳代謝の促進作用、老化予防効果、肌荒れ改善効果、疲労回復効果、便秘改善効果、神経障害治癒効果、アルツハイマー型痴呆症改善効果、ストレス緩和作用、有害細菌の繁殖抑制作用、免疫機能増強効果、ガン細胞の増殖抑制

機能性成分

ディオスコリンA

タンパク質成分で抗インフルエンザウイルス活性がある。非常に少量でインフルエンザ感染を予防できると見られている。
※タンパク質とは…五大栄養素の1つで、筋肉・内臓・皮膚・爪・毛髪など人の体のいろいろな部分を作るのに欠かせない栄養素。

ジアスターゼ(アミラーゼ)

デンプンやグリコーゲンの分解を促進して糖にする消化酵素で、ナガイモのジアスターゼは大根の2倍といわれている。ジアスターゼは胃腸薬によく含まれており、消化不良や胃もたれ、胸やけを防止し、また消化不良を改善し食欲不振を改善する働きもある。

ビタミンB1

五大栄養素の1つであるビタミンは体の調子を整えるのに欠かせない栄養素で、13種類あり、種類によって体の中での働きが異なる。

ビタミンB1は、糖質(炭水化物)をエネルギーに変える働きをしている。水溶性ビタミンで、尿などに排出されやすく、体の中にためておくことができないので、必要な量を毎日とることが大切。

ビタミンB1が不足すると、糖質の分解が出来ず、体内の疲労物質である乳酸などが蓄積するため、疲れやすくなり、記憶力の低下も引き起こされ、不足状態が慢性的に継続されれば脚気になりやすい。

レクチン

レクチンは豆類やじゃがいもなどに多く含まれているタンパク質で、細胞膜の表面についている糖タンパク質や糖脂質と結びついてそれを凝集、沈殿させ、有害な細菌などの繁殖を抑制する。

免疫機能を増強、活性化する働きがあり、活性化された細胞は免疫機能を強化させる。風邪のウィルスや細菌にダメージを与えるほか、最近はガン細胞の増殖を抑える機能もあるといわれて研究が続けられている。

利活用、応用の方法、用途など

可食部は粘りが強く、水分が多いためシャキシャキした歯触りが特徴的。
とろろ芋など生食のほか、お好み焼などのつなぎの役目をしたり、ケーキの隠し味として使われている。
 
ほかにも長芋チップなどのお菓子、ラー油などの調味料、ナガイモの抗インフルエンザ活性を利用したトローチなど薬にも加工されている。

高齢者のソフト食のつなぎとしても重要な食材。茹でて裏ごししたナガイモを、そのままでは食べにくいエビやイカなどと一緒にペースト状にして蒸すと、軟らかくなり食べやすくなる。

研究機関

国立大学法人弘前大学 弘前大学研究・イノベーション推進機構
青森県弘前市文京町1
TEL:0172-39-3911
地方独立行政法人 青森県産業技術センター
工業総合研究所 総務調整室
青森市大字野木字山口221-10
TEL:017-728-0900 FAX:017-728-0903

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