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アピオス

アピオス

アピオス

アピオス

アピオス

学名

Apios americana Medikus

青森県での生産量等

30t(2017年集計値)
全国一位(推定)

栄養成分

可食部100g当たり
エネルギー 146Kcal、水分 56.5%、タンパク質 5.9g、脂質 0.6%、炭水化物 35.6g、食物繊維総量 11.1g、灰分 1.5g、カリウム 650mg、カルシウム 73mg
(出典:日本食品標準成分表(八訂)増補2023年)

特性

アピオスは別名ホドイモと呼ばれるマメ科のつる性植物であり、地下茎が所々肥大した塊茎部(3~4cm)を食すことができる。
原産地は北米だが、日本では青森県から広まったと言われている。
即ち、リンゴを導入した際に、苗木の土中にアピオスが混じっていたと考えられている。
実際に、栽培法は青森県で確立され、種芋の頒布も行われている。

茹でるだけでそのまま食べられ、栗とイモを合わせたような味であるが、最近では栽培・収穫、保存等に改良が加えられ、美味しくなっている。

アピオスには様々な生理作用(便通、アトピー、肥満等)が経験談として語られたことから、夢の健康作物としてマスコミにも取り上げられたが、その滋養強壮効果についてはあくまでも伝承の類で、科学的根拠に乏しかった。
現在、動物実験等を通して、その位置が解明されつつある。

主な機能

ラットにおいてアピオス粉末を与えることにより、SHR(自然発症高血圧症ラット)の血圧上昇抑制効果、血清中性脂肪抑制効果、アピオス蛋白質由来ペプチドのSHRにおける血圧降下作用

機能性成分

ペプチド

アピオスの蛋白質由来のペプチドに、血圧降下作用のあることが明らかになっている。

五大栄養素の1つである蛋白質は、筋肉・内臓・皮膚・爪・毛髪等人の体のいろいろな部分を作るのに欠かせない栄養素で、数百個以上のアミノ酸が結合してできた高分子化合物である。

ペプチドは、アミノ酸が数個から10個程度結合してできた化合物の総称で、蛋白質をぶつ切りにしてできたものとも言える。

アミノ酸は蛋白質を構成する最小単位であるほか、体内での代謝やエネルギー産生等身体の機能に深く関わっている。

アピオスの蛋白質由来のペプチドに、血圧降下作用のあることが明らかになっている。

五大栄養素の1つである蛋白質は、筋肉・内臓・皮膚・爪・毛髪等人の体のいろいろな部分を作るのに欠かせない栄養素で、数百個以上のアミノ酸が結合してできた高分子化合物である。

カリウム

カリウムは主要ミネラルの一つで、主に細胞内に分布し、神経伝達等で重要な役割を果たす。アピオスにはカリウムが650mg含まれているが、これは生のイモ類の中では最も多く、茹で豆類よりも多い。

カリウムは主要ミネラルの一つで、主に細胞内に分布し、神経伝達等で重要な役割を果たす。アピオスにはカリウムが760mg含まれているが、これは生のイモ類の中では最も多く、茹で豆類よりも多い。

カルシウム

アピオスのカルシウムは、茹でホウレンソウ、板こんにゃく、茹で豆類と同等の含量である。

カルシウムは主要ミネラルの一つ。骨や歯の形成に必要な栄養素で、欠乏により骨粗鬆症のリスクが高まる。

※ミネラルとは・・・五大栄養素の一つで、あるミネラルは、骨や歯など身体の構成成分になるとともに、体の調子を整える働きがある。「無機質」ともいう。栄養素として欠かせないことがわかっている必須ミネラルは16種類あり、うち、体内に比較的多く存在するものを主要ミネラルという。

カルシウムは骨や歯の構成成分であるとともに、神経伝達、筋収縮、血液凝固、内分泌調節等に関わっている。

特に、血液中カルシウム濃度は厳密に保たれており、パラトルモンやカルシトニンで調節されている。濃度が低下すると骨吸収によって骨密度等が低下する要因となる。

カルシウムは食品によって吸収率が異なり、また他の栄養素等によって吸収に影響を受ける。成人の目標摂取量は600 mg/日であり、日本人は不足しがちである。

利活用、応用の方法、用途など

通常は茹でて食べる他、普通の料理の食材として利用できる。最近は栽培や保存に工夫が施されているので皮付きでも美味しく食べられる。

形や大きさが様々になるため、規格を外れたものは加工用に用いられる。
加工には、生、茹で、粉末等、いくつかの素材が用いられている。
アピオスコンニャクは、野菜99%でありながら肉やハムのような食感を造り出したアピオスの加工食品である。

研究機関

国立大学法人弘前大学 弘前大学研究・イノベーション推進機構
青森県弘前市文京町1
TEL:0172-39-3911

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