機能性食品素材一覧 データベース

キク(食用菊)

キク(食用菊)

キク(食用菊)

学名

Chrysanthemum morifolium

青森県での生産量等

収穫量 0.15千トン
(農林水産省 平成20年産野菜生産出荷統計)
主な生産地:南部町、弘前市、黒石市

栄養成分 (出典:日本食品標準成分表2020年版 (八訂))

可食部100g当たり
(生) エネルギー 27Kcal、水分 91.5g、蛋白質 1.4g、脂質 0g、炭水化物 6.5g、灰分 0.6g
(ゆで) エネルギー 23Kcal、水分 92.9g、蛋白質 1.0g、脂質 0g、炭水化物 5.7g、灰分 0.4g
(菊のり) エネルギー 292Kcal、水分 9.5g、蛋白質 11.6g、脂質 0.2g、炭水化物 73.5g、灰分 5.2g

特性

食用キクは、キク科キク目、多年草の頭花である。原産は中国で後漢時代の『神農本草経』や明時代の『本草網目』に記載がある。8世紀に日本へ渡来し、花弁を食する習慣は江戸時代から始まったとされている。食用として栽培されている菊は約60種あると言われ、日本各地で栽培されている。青森県南部地方特産で黄色の「阿房宮」と、山形の「もってのほか」と呼ばれる淡紅紫の「延命楽」が代表的な品種である。

一般にキク花弁は食用に供されるほか、”菊花”として生薬としても利用されている。菊花は、日本では平安時代の『本草和名』『医心方』に記載があり古くから生薬として用いられている。現在、日本薬局方(医薬品の規格基準書)には収載されていないが、日本薬局方外生薬規格集や中国の薬局方である『中華人民共和国薬典』に記載されており、漢方で繁用される「釣藤散」に配剤されているなど、生薬としての重要性は高い。

菊花の基原植物は日本薬局方外生薬規格集によると「本品はChrysanthemum indicum L., C.morifolium RAMATULLE又はそれらの種間雑種の頭花である」と規定されている。

主な機能

精油成分(解熱、解毒、消炎、血行促進、肝機能改善作用や抗菌作用)
フラボノイド(消炎、解毒、抗アレルギー作用)
クロロゲン酸類(抗酸化作用)

機能性成分

精油成分

精油は、植物に含まれる揮発性の有機化合物で、キクの精油成分の効能として、解熱、解毒、消炎、血行促進、肝機能改善作用や抗菌作用が知られている。

特にキクの花や葉を風呂に入れた菊湯には、身体の痛みを和らげる効果や、保温効果もあり、親しまれている。

精油の主成分は、クリサンテノン・キッカノール等のテルペン類である。効能として、解熱、解毒、消炎、血行促進、肝機能改善作用や抗菌作用が知られている。

また、キクの水抽出物のヘモダイナミックス(血行力学)に関する研究では、抽出物の静脈注射により冠状動脈、大動脈の血流量が上昇し、抹消血管抵抗性の減少が示されている。

テルペン

精油の主成分をテンペルといい、菊花に含まれるテルペン成分で抗腫瘍活性が研究されている。

菊花に含まれる15種のテルペン成分(ペンタサイクリックトリテルペンジオールとトリオール)について抗腫瘍活性(Raji細胞を用いた抗プロモーション活性)が調べられている。テストされた化合物のすべてが活性を示し、グリシルリチン酸(抗プロモーション剤)に匹敵しているか、またはそれより強い活性を示した。6種のテルペンに関する、ヒト癌細胞のセルラインに対する細胞毒性の検討を行った結果、その中のarndiolは広い抗癌スペクトルを示し、その癌細胞増殖抑制活性(GI50値)は、6μM未満であることを明らかにされた。

フラボノイド

フラボノイドは、多くの植物に含まれる色素成分の総称で、ポリフェノールの一種。野菜や果物に広く含まれており、消炎、解毒、抗アレルギー作用が知られている。

菊花(野菊花)のMeOHエキスについて抗アレルギー作用をβ-hexosaminidase遊離抑制活性により評価した研究において、いずれの成分にも有意の活性が示されている。エキス中から含有成分として14種の既知成分と6種の新規化合物を単離し構造を決定した。活性成分の探索を行った結果、野菊花のβ-hexosaminidase遊離抑制活性の主要な成分はルテオリンであることを見出している。

キク花弁抽出物には腫瘍細胞(HL-60)の増殖抑制活性が認められ、メタノール可溶性画分に強い活性が示された。また、抽出成分の重量の約70%はメタノール可溶性画分である。この画分にはアピゲニンと類似したUVスペクトルを有する成分のピークが多数観察され、そのエリア面積の合計はかなりの割合を占めることより、これらの成分が阿房宮品種のキク花弁における癌細胞増殖抑制活性に大きく寄与していることが考えられた。また、HL-60の増殖抑制に対するアピゲニンのGI50は、6.1μMで高い比活性を示した。

4品種(イワカゼ、コトブキ、モッテノホカ(黄色花弁)、モッテノホカ(紫色花弁))の食用キクについての主要なフラボノイドの構造解析と、そのラジカル消去活性が報告されている。ラジカル消去活性はモッテノホカ(黄色花弁)が最も強く、次いでコトブキ、イワカゼ、モッテノホカ(紫色花弁)における順であった。いずれにもルテオリン7-O-(6”-O-マロニル)-グルコシド、アピゲニン7-O-グルコシド、アピゲニン7-O-(6”-O-マロニル)-グルコシド、アカセチン7-O-(6”-O-マロニル)-グルコシドが含まれておりルテオリン7-O-(6”-O-マロニル)-グルコシドが最も強いラジカル消去活性を示した。

クロロゲン酸類

クロロゲン酸は、ポリフェノールの一種で、糖分の吸収を遅らせる働きを持つ。

キク抽出物をHPLCで分離し、抗酸化活性の高い画分の抗腫瘍活性(ヒト白血病細胞のHL60に対する増殖抑制)を検討した結果、顕著な増殖抑制活性が認められた。抗腫瘍作用は、DNA電気泳動の観察などからアポトーシス死誘導を伴うことが確認されている。強い活性成分は3つ存在し、その一つの成分をHPLC等で分離精製し、1H・13C NMR、TOF-MSの解析の結果、3,5-di-o-caffeoylquinic acidであることを推定している。

利活用、応用の方法、用途など

生花、干し菊で利用可能。酢の物、みそ汁、漬け物などで食す。葉は天ぷら種としても利用される。

研究機関

八戸工業大学 バイオ環境工学科
青森県八戸市大字妙字大開88-1
TEL:0178-25-8138
FAX:0178-25-6825
キク(食用菊)

キク(食用菊)

キク(食用菊)

キク(食用菊)

学名

Chrysanthemum morifolium

青森県での生産量等

収穫量 0.15千トン (農林水産省 平成20年産野菜生産出荷統計) 主な生産地:南部町、弘前市、黒石市

栄養成分

可食部100g当たり (生) エネルギー 27Kcal、水分 91.5g、蛋白質 1.4g、脂質 0g、炭水化物 6.5g、灰分 0.6g (ゆで) エネルギー 23Kcal、水分 92.9g、蛋白質 1.0g、脂質 0g、炭水化物 5.7g、灰分 0.4g (菊のり) エネルギー 292Kcal、水分 9.5g、蛋白質 11.6g、脂質 0.2g、炭水化物 73.5g、灰分 5.2g (出典:日本食品標準成分表2020年版 (八訂))

特性

食用キクは、キク科キク目、多年草の頭花である。原産は中国で後漢時代の『神農本草経』や明時代の『本草網目』に記載がある。8世紀に日本へ渡来し、花弁を食する習慣は江戸時代から始まったとされている。食用として栽培されている菊は約60種あると言われ、日本各地で栽培されている。青森県南部地方特産で黄色の「阿房宮」と、山形の「もってのほか」と呼ばれる淡紅紫の「延命楽」が代表的な品種である。 一般にキク花弁は食用に供されるほか、”菊花”として生薬としても利用されている。菊花は、日本では平安時代の『本草和名』『医心方』に記載があり古くから生薬として用いられている。現在、日本薬局方(医薬品の規格基準書)には収載されていないが、日本薬局方外生薬規格集や中国の薬局方である『中華人民共和国薬典』に記載されており、漢方で繁用される「釣藤散」に配剤されているなど、生薬としての重要性は高い。 菊花の基原植物は日本薬局方外生薬規格集によると「本品はChrysanthemum indicum L., C.morifolium RAMATULLE又はそれらの種間雑種の頭花である」と規定されている。

主な機能

精油成分(解熱、解毒、消炎、血行促進、肝機能改善作用や抗菌作用) フラボノイド(消炎、解毒、抗アレルギー作用) クロロゲン酸類(抗酸化作用)

機能性成分

精油成分

精油は、植物に含まれる揮発性の有機化合物で、キクの精油成分の効能として、解熱、解毒、消炎、血行促進、肝機能改善作用や抗菌作用が知られている。

特にキクの花や葉を風呂に入れた菊湯には、身体の痛みを和らげる効果や、保温効果もあり、親しまれている。

精油の主成分は、クリサンテノン・キッカノール等のテルペン類である。効能として、解熱、解毒、消炎、血行促進、肝機能改善作用や抗菌作用が知られている。

また、キクの水抽出物のヘモダイナミックス(血行力学)に関する研究では、抽出物の静脈注射により冠状動脈、大動脈の血流量が上昇し、抹消血管抵抗性の減少が示されている。

テルペン

精油の主成分をテンペルといい、菊花に含まれるテルペン成分で抗腫瘍活性が研究されている。

菊花に含まれる15種のテルペン成分(ペンタサイクリックトリテルペンジオールとトリオール)について抗腫瘍活性(Raji細胞を用いた抗プロモーション活性)が調べられている。テストされた化合物のすべてが活性を示し、グリシルリチン酸(抗プロモーション剤)に匹敵しているか、またはそれより強い活性を示した。6種のテルペンに関する、ヒト癌細胞のセルラインに対する細胞毒性の検討を行った結果、その中のarndiolは広い抗癌スペクトルを示し、その癌細胞増殖抑制活性(GI50値)は、6μM未満であることを明らかにされた。

フラボノイド

フラボノイドは、多くの植物に含まれる色素成分の総称で、ポリフェノールの一種。野菜や果物に広く含まれており、消炎、解毒、抗アレルギー作用が知られている。

菊花(野菊花)のMeOHエキスについて抗アレルギー作用をβ-hexosaminidase遊離抑制活性により評価した研究において、いずれの成分にも有意の活性が示されている。エキス中から含有成分として14種の既知成分と6種の新規化合物を単離し構造を決定した。活性成分の探索を行った結果、野菊花のβ-hexosaminidase遊離抑制活性の主要な成分はルテオリンであることを見出している。

キク花弁抽出物には腫瘍細胞(HL-60)の増殖抑制活性が認められ、メタノール可溶性画分に強い活性が示された。また、抽出成分の重量の約70%はメタノール可溶性画分である。この画分にはアピゲニンと類似したUVスペクトルを有する成分のピークが多数観察され、そのエリア面積の合計はかなりの割合を占めることより、これらの成分が阿房宮品種のキク花弁における癌細胞増殖抑制活性に大きく寄与していることが考えられた。また、HL-60の増殖抑制に対するアピゲニンのGI50は、6.1μMで高い比活性を示した。

4品種(イワカゼ、コトブキ、モッテノホカ(黄色花弁)、モッテノホカ(紫色花弁))の食用キクについての主要なフラボノイドの構造解析と、そのラジカル消去活性が報告されている。ラジカル消去活性はモッテノホカ(黄色花弁)が最も強く、次いでコトブキ、イワカゼ、モッテノホカ(紫色花弁)における順であった。いずれにもルテオリン7-O-(6”-O-マロニル)-グルコシド、アピゲニン7-O-グルコシド、アピゲニン7-O-(6”-O-マロニル)-グルコシド、アカセチン7-O-(6”-O-マロニル)-グルコシドが含まれておりルテオリン7-O-(6”-O-マロニル)-グルコシドが最も強いラジカル消去活性を示した。

クロロゲン酸類

クロロゲン酸は、ポリフェノールの一種で、糖分の吸収を遅らせる働きを持つ。

キク抽出物をHPLCで分離し、抗酸化活性の高い画分の抗腫瘍活性(ヒト白血病細胞のHL60に対する増殖抑制)を検討した結果、顕著な増殖抑制活性が認められた。抗腫瘍作用は、DNA電気泳動の観察などからアポトーシス死誘導を伴うことが確認されている。強い活性成分は3つ存在し、その一つの成分をHPLC等で分離精製し、1H・13C NMR、TOF-MSの解析の結果、3,5-di-o-caffeoylquinic acidであることを推定している。

利活用、応用の方法、用途など

生花、干し菊で利用可能。酢の物、みそ汁、漬け物などで食す。葉は天ぷら種としても利用される。

研究機関

八戸工業大学 バイオ環境工学科
青森県八戸市大字妙字大開88-1
TEL:0178-25-8138
FAX:0178-25-6825

データベース検索

検索したい食品名や成分名を下記フォームに入力して検索が可能です。